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船の旅 2006年 12月号 [雑誌] (雑誌)
この雑誌について
クルーズ&リゾートビジュアルマガジン
Book Description
甘美なるスイーツクルージング-日本客船・至高のスイーツ、船と港が伝えた甘美なる時間、外国客船・ダイナミックなスイーツワールド/内田康夫の不思議航海・第28回-船旅の楽しみ方伝授します/そこに“星”があるから・・・(72)-巨大地下都市の不思議:アグネス・チャン
旅 11月号 [雑誌] (雑誌)
出版社/著者からの内容紹介 【今号の特集】
特集I
私だけのやきものを探す
(*特集リード)
自分だけの、暮らしのうつわを見つけに、陶磁の里へ。
窯元を訪ね、見て触れて、ぬくもりの一品を選ぶ、そんな旅の醍醐味を――。
(紀行文タイトル)
〈山陰道へ〉
元気の出るうつわに会いに行く
文・平松洋子 写真・伊藤千晴
(*著者プロフィール)
ひらまつようこ
フードジャーナリスト、エッセイスト。世界各地を取材し、食文化や暮らし、骨董や工芸をテーマに執筆。著書に『台所道具の楽しみ』(新潮社)『買物71番勝負』(中央公論新社)『アジア おいしい話』(ちくま文庫)など。
(※紀行文リード)
「焼きものは、つくづく不思議だ。
身辺で親しく触れ合ううち、汲んでも汲んでも
尽きないちからが滲み出る焼きものがある」
力強く、健康で、美しい暮らしのうつわは、
豊かな気候風土が育み、人々のやきものへの情熱が
生み出すのだ。民藝の魂が熱く灯りつづける、
山陰の民陶のふるさとへ。
(※本文小見出し)
幸福で厳粛な朝
(※本文)
もう七年ばかり、たいせつに使い続けている土瓶がある。
のんびりざぶざぶ飲みたい番茶やほうじ茶は、これでなければ。けれど、ただ使い馴れたわけではない。芯から落ち着くのだ。これみよがしな自己主張のかけらもない、けれども、使う者の日常におおらかに寄り添う。
それが、出雲「出西窯」の白掛地釉土瓶だ。熱を蓄える土肌のたくましさ。いつ、どんな空気にも添うすこやかな佇まい。私のお茶の時間は、この土瓶がすっかり頼りなのである。
久しぶりに出雲にやってきた。しかし、どうやら私は土瓶やうつわを使いながら、日々この土地となじみを深めてきたようである。水を湛える斐伊川、田や畑の緑、空低くのびやかに流れる雲――目にしたとたん胸のなかに流れこんできたのは、しばらくぶりに再会したなかよしに抱く親しみの感情であった。
まことに、ものは土地と結びつけてくれる。
「出西窯」の焼きものは、郷土の土と水と火だけでつくられる。陶土も、土をさらす水も、釉薬も、薪も、なにからなにまでぜんぶ。つまり、たった一枚のうつわも出雲の気候風土のたまもの。それは、柳宗悦を始め河井寛次郎、浜田庄司、バーナード・リーチら民藝運動を率いた面々の薫陶を受け、無名の陶工たちがひたすら民藝の精神を守り貫いてきた証でもある。
そのシンボルともいうべき登り窯が、秋の入り口の今朝、窯出しを迎える。
なんという幸運な旅の始まりだろう。全長二十五メートル、幅五メートル。六つの室を連ねた堂々たる登り窯が千三百度の高温で燃やされ続けて丸二昼夜、そののち二日間冷まされていよいよ迎える緊張の朝である。
ガツン。窯の横穴を塞いでいた土が勢いよく割られ、内側からあたたかな空気が洩れ出す。この瞬間のために費やされた赤松の割り木は約四百束。六時間ごと交代で、ひたすら焚き続けた過酷な作業の結果は果たして――。
(続きは本誌でご覧ください) ※内容は変更される場合があります。あらかじめご了承ください。
出版社/編集部からのコメント
秋の風が心地よい季節となってきました。いよいよ行楽シーズンの到来です。
11月号では、「私だけのやきものを探す」と題し、やきもの紀行を特集しました。高価な美術品ではなく、手にしっくりくるようなやきものを探す旅を3コースご紹介します。山陰地方の窯元では土瓶など日常使いの器を、平清水から会津本郷では、新そばにぴったりの猪口を、また石川から福井にかけての北陸路ではおいしいお酒を入れて楽しみたい徳利や片口を求める旅をしました。それぞれの窯元で器は買うことが出来ますし、その器で美味しいものを楽しめる近くの料理屋、お薦めのおみやげなどの情報も満載です。
もうひとつの特集は、南洋の楽園・タヒチです。新婚旅行・青い海・水上コテージなどのイメージが強いタヒチですが、色とりどりの花が咲き、火山性の山々が険しい姿を見せたりと、大小多くの島が様々な景色を見せてくれます。かつて画家ゴーギャンがその美しさに惹かれ移り住んだタヒチの島々を、そのゴーギャンの絵を愛するイラストレーター・安西水丸さんが巡りました。タヒチ島・モーレア島から、ゴーギャン終焉の地となったマルケサス諸島のヒバ・オア島まで、安西さんのやさしいイラストとともにご紹介します。
人気のとじ込みガイドは「全国缶詰博覧会」です。ナポレオンが開発を命じ缶詰が完成してから200年。缶詰の様々なエピソードをご紹介する、ちょっと楽しい企画です。
「旅」11月号をぜひお読みください。
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